青木

ちょっといい話・・・

今年の夏は、暑い日が続くと思われましたが、以外に雨の日が多く予想外でした。

 

あの日は、捜していた本を偶然見つけ、ゆっくり読みたくなり、時々行くチェーン店の

コーヒー屋に入ろうと。小雨が降り始めたので雨宿りにもちょうど良いかな・・・。

 

しばらくすると、そこに杖をついた品の良いお婆さんが、ヨロヨロと入って来て、

カウンターの若い男性従業員に

 

お婆さん:「すいません。トイレはどこですか?」

従業員 :「2階です」

お婆さん:「一階にはないのですか?」

従業員 :「2階にしかありません」

お婆さん:「足が悪いので2階にいくのはつらいんです」

従業員 :「・・・・・・・・。」(沈黙)

お婆さん:「・・・・・・・・。」(悲しそうに沈黙)

 

そこに20歳位の女性従業員が、奥から現われ、お婆さんに駆け寄り、

「お客様、私がお手伝いします。」と言うなり

お婆さんの手を取り、ゆっくりと支えながら、階段を上っていったのです。

 

ここまででも私は心の奥で、若い従業員に向かって「あんたは偉い!!」と

叫んでいました。

 

二人は、しばらく降りてこず、読んでいた本に目を戻していると、

10分後くらいでしょうか?

まるで仲の良いお婆さんと孫の様な感じでニコニコして、

ゆっくりゆっくり降りて来たのです。

 

お婆さん:「ありがとう。ありがとう。」

何度も若い女性に感謝の言葉を言って、先程の男性従業員にも感謝の言葉を言って

出ていったのです。

 

私は、「あれ? コーヒーは?」と思ったのですが、

よほど大変だったでしょう。(お察しします。)

 

その後、若い女性従業員は、外までお婆さんを見送って、

「ありがとうございました。」と言って頭を下げたのです。

 

一部始終見ていた私は、本当に心洗われる思い、清々しい光景を見せてもらい、

あたりまえの様に自然に親切行動ができるあの若い女性従業員に感動しました。

 

その後は、しばらく本の活字が頭に入らなかったことは言うまでもありません・・・。

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